私が子供時代の大人たちとは?働くところには困らなかったものだ!

私が小学生時代、父の事業はとても順調に進んでいました。父は自営業をしていましたが、沢山の取引先からどんどん仕事の依頼が入り、父がそれをこなしていくことで、どんどん信頼されて行きました。

近所の幼馴染の父親たちもサラリーマンの人が多く、中には公務員の人もいました。私はまだ小学生ということもあり、当時の大人たちの雇用情勢はよく分かりませんが、安定して働けていたんじゃないかと思います。

サラリーマンや公務員の場合、夏や冬のボーナスも金額が下げられることなく、それなりに貰っていましたし、私の父でも自営業の割には仕事が途切れることはありませんでした。

ですから母は専業主婦でいられたのです。中には両親共働きの家庭もありましたが、現代程多くはありませんでした。

学校から帰れば、必ず母が自宅にいて、おやつ用意して「お帰り!」と出迎えたものでした。ですから両親が働いている同級生からはむしろ「お母さんが家にいていいね。」と羨ましがられました。

でも昔もちゃんと両親共働きの子供達を預かる施設はありました。プレハブの古い建物でしたが、そこでもちゃんと親の代わりに面倒を見てくれる人達がいて、おやつを用意していました。

おやつを食べたら、後は何をしていようが自由でしたから、施設で宿題をするってことはありませんでした。ですが色んな地域から子供が集まってくるので、狭い施設はたちまち狭くなってしまいました。

毎日、日曜日以外は小学生の賑やかな声がしていました。

さて、この高度成長期時代の雇用情勢はどうだったのでしょうか?私はまだ子供で、父や近所の大人たちの働く姿しか覚えてませんから、よく分かりません。

ですが世の中発展が凄かったので、この時代の日本人はやはり安定して働けたのです。それが「終身雇用制度」です。終身雇用とは、一度その企業に入社したら、定年まで働ける制度で、当時としては大切な決まりごとでした。

やはり一家を支える大黒柱が、終身雇用で定年までずっと同じ職場で働けることにより、収入は安定し、昇進すれば給料やボーナスアップなど夢ではありませんでした。

ですから私の子供時代は皆ちゃんと学校に通い、両親も安定した収入があって、本当に充実した時代だったと言えます。

私の父はサラリーマンじゃなくとも、地道に仕事をこなしていました。口コミで「あの人は信頼して仕事を任せられる」の理由で、沢山の仕事が舞い込んで、土日関係なく、父は忙しく仕事に明け暮れていました。

また母も私達姉妹を育てる傍ら、自営の妻として、年末調整は税理士を頼んだり、臨時に人を雇った時には経理をやったりするなど、いささか簿記の知識はありました。ですから父の仕事が余りにも忙しかったため、現代の様に外へ出て働くことが出来ずに、父の事務補助兼専業主婦としての人生を歩んでいました。

高度成長期時代の大人たちは、働くことに執念を燃やしていました。アニメのサザエさんの様に、夫は外で働いて、妻は常に家庭を守る風習が本当に強かった時代でもあります。

まとめますと、両親の若かったころが最大に景気が良く、仕事も沢山あって終身雇用のお蔭で一番安定して働けたと言えます。